ミホの事情

ミホがアパートへ引っ越した。
「家なき子 ミホ」は人々からの手助けもあったものの、
自力で家探しをし、自力ですべてをやりとおした。

イスラエルでの家探しは、住みたい地域を決め、地域新聞などを見ることである。
地域新聞には賃貸情報などが出ており、電話をかけて見に行くことになる。
言葉も通じず、ユダヤ人でもなく、タダの外国人にとって部屋探しは至難である。
私は自分で手続きしたわけではないが、イスラエルで一人住まいをした経験はある。
その時に感じたのは、「一人で、すべての契約なんてできないよ」だ。
それをミホはやり遂げたんだから、ほとほと感心する。
人間切羽詰れば何でもできるものなんだ。
もちろん、だまされたりしないように、イスラエル人の友人に契約の確認をしてもらった。
大家の人も、もちろんだますつもりもなく、親身になってミホの面倒を見てくれ、
今回のミホの部屋探しでは、私自身もたくさん学ばせてもらった。
実際に動くのと、タダ話を聞いているだけではもちろん大きな違いがあるが、
いつの日か、キブツでの生活を止め、アパート探しをする日が来るかも知れない。
レゲブはイスラエル人でも、キブツっ子なので外の世界をしらなすぎる。
外国人といえども、私の方がしっかりしていなくてはいけないのだ。

引越しの済んだ後、ミホが「寂しいよ、怖いよ、日本へ帰りたくなったよ。」
と、連絡してきた。
私にはその気持ちがよくわかる。
たった4ヶ月の一人住まいだったが、誰一人知り合いもなく、会話する人もなく、
一日中無言の日々があったとき、私は本当の孤独を感じた。
だから、ミホがそんな気持ちになるだろうということは、察しがついていた。
でも、ミホも自分で決めてここまでやってきて、すべて自分自身の選択なのだ。
誰の所為でもなく、誰に愚痴をこぼすこともできない。
それは私とて同じ。
イスラエルで知り合った日本人の友人達は、そのほとんどが、
「たまたま旦那がイスラエル人だったから、イスラエルに住んでおり、
別にイスラエルが好きでいるわけじゃないし、こんな国にはいたくない」
という人がほとんどだ。
そんな人たちは、もちろん自力でアパート探しをするわけでもなく、
すべて旦那任せで、責任転嫁はいつでも用意されている。
そういう日本人妻達に比べると、私とミホは異色だ。
始めにこの国があり、すべてを自分自身で選択し、決断をしてきて今がある。
髪を振り乱してアパートを探し、自分の選択に恐怖し、がむしゃらに生きている。
日本人妻たちと大差はないかも知れないが、私達にとっては一線引いた違いがある。

ミホはこれからが本当の試練になるだろう。
でも、自力でがんばっている人には、必ず救いの手があるから、
あきらめず、めげずに、がんばってほしい。
苦労も何もせずに、簡単にほしいものを手に入れる人たちもいる。
しかし、苦しんで、泣いて、苦労した分だけ、喜びは200%拡大される。
私とミホは根っからのサバイバル派なのだろう。
そんな同類の仲間とめぐり合うことができただけでも、私は幸せ者だ。
男探しにイスラエルに来て、ちゃらちゃらしながら生活している日本人がいる。
そんな日本人を見て、吐き気がした。
私達のイスラエルへの気持ちを踏みにじられている気持ちがする。
真剣にイスラエルを思い、真剣に生きてきて、道を作ってきた。
現在、別のキブツでボランティアをしている茜ちゃんも、
BBをとおして知り合ったのだが、真剣にイスラエルを愛している。
こんな国だからこそ、こういう気合の入った人たちがいてほしいと思う。

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