続 燕の話

イスラエルへの帰国は、飛行機の中までもがイスラエル汁たっぷりの混沌から始まります。

テルアビブ行の12時間、私の後ろ座席には宗教家の家族が座り、3人の子供は泣き続け、怒るイスラエル人(おじさん他)、擁護するイスラエル人(おばさん一人)、周りで立ち上がって騒動を見物するイスラエル人(全員)、ヒステリックに泣き叫ぶ母親と開き直る父親、そんなイスラエル人の騒ぎに翻弄される韓国人アテンダント、まさにイスラエルの縮図を見るような12時間の拷問フライトでした。

あーイスラエル、これがイスラエル、悲しきかなイスラエル。

さて、帰国してしまったことを憂いても仕方ないので、住めば都と割り切り、話を進めましょう。前回、大雨で崩れてしまった燕の巣ですが、私が日本に帰国している間に、燕の夫婦が巣作りを再開していました。(レゲヴ撮影)

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出来上がった巣は中が見えないへちま型。耳を澄ませても子燕たちがいるのかわかりませんが、毎日、2羽が忙しそうに飛びまわています。一度は崩れた巣の場所に、再び巣作りをした燕夫婦を見るにつけ、自然界は強く不思議だ、となぜか感動してしまうおセンチな私。

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一か月の日本滞在は、当然のことながら、最高で至福の時間でした。GWには田植機さなえに乗り、山の幸をたっぷりと食し、友人と飲み明かし、アナログ保存してあった写真アルバムをデジタル化し、遠くの友人達に会いに行き、浅草三社祭りを見学し、ずっと気にかかっていた友人に17年ぶりに会い、人にあげる墨絵の仕上げをし、リバーサイドをジョギングし、友人と温泉につかり酒を飲み、そして、毎日の母との語らい・・・

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朝晩、愛犬タマと散歩しながら、自問自答、発憤興起、死中求活、云々な今日この頃です。

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燕の話

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珍しい春の嵐が過ぎ、いつもの暑さが戻ってきたイスラエル。

過ぎ越しの祭りペサハを終え、ショアー追悼日、戦死者追悼日、独立記念日が続き、愛国とユダヤ民族の意識が最高潮に高まる時期がやってきました。そこいらじゅうでダビデの国旗がはためき、街ではBBQの相談が行われていることでしょう。

さて、めでたく4月から無職となった私は身も心も自由となり、そして、日本への帰省を間近に控えて、日がな一日をあれやこれやと妄想しながら過ごす引きこもりと化してております。そして、自由の身になると必ず手に取る言葉があります。

「自由は地獄の門をくぐる。不安、懊悩、悲痛、慟哭に立たされているものである。すべて自らの責任に於いてなされるものだからである。人が真実大いなる限定を、大いなる不自由を見出すのも、自由の中に於いてである。自由は必ず地獄の中をさまよい、遂に天国へ到り得ぬ悲しい魂に充たされている。」

坂口安吾のエッセイ「私の小説」(昭和22年)の一節です。この言葉が非常に身に沁みるのです。自由とはなんぞや、って奥深いです。これはちょっとネガティブな極論かもしれませんね。マゾか!って感じですね。でも、これが私にとっての自由に間違いはないのです。

とにかく、自由に痛みはつきものです。時は必ず満ると信じて、今はモヤモヤとして過ごし、自分ご褒美として、タマとの蜜月を満喫すると決心したり、しなかったりの日々・・

先日、季節外れの大雨の際に、燕の夫婦がせっせと車庫に作っていた巣が、壁の雨水によって崩れ落ちてしまいました。やっと二羽が羽を休める大きさになり、夜にこっそり二羽の姿を見ることが心の平安だったですが、非常に残念でなりません。天気も回復し、壁も乾いた今日、しばらく姿を見せなかった燕が崩れた巣の様子を見にきていました。あきらめて他の場所に作るかもしれませんね。本当に残念です・・・

こんな、とりとめのない雑記で気分を紛らわし、4月25日の日本行が待ち遠しい、今日この頃です。

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ヴィーガン快進撃

vflogoSm  ←これぞ、イスラエルのヴィーガンマーク

アーモンドの花が咲き、真っ赤なアネモネの絨毯ができ、緑が目に美しい冬も終わりに近づいたイスラエルです。

レゲヴがヴィーガン宣言をしたのが、2013年夏。それに呼応するようにイスラエルのヴィーガン・ビジネスは快進撃を見せています。

イスラエルでのヴィーガンブームの始まりは、欧米同様に、PETAの動物に対する権利活動の活発化、イスラエルメディアでの紹介、書籍、有名人、政治家による広報活動の影響に加え、有機栽培食品、グルテンフリー、アンチミルク等の健康食ブームが定着していたことがあげられます。

また、ユダヤ教の食の戒律であるコシェルが、乳製品を一切使わないヴィーガン食を受け入れやすくしていることも考えられます。これは、肉と乳製品を一緒に食さないというもので、すでにイスラエルではコシェル用としてミルクを使用していないチョコレートや、ケーキ、チーズなどが存在していました。

もともと、乳製品OKのベジタリアンであったレゲヴは、チョコレートもチーズも大好物でしたが、ヴィーガン宣言をしてからは、もちろん、高級チョコもチーズも食せません。でも、やっぱり、サンドイッチにもパスタにもチーズは必要だし、チョコレートも美味しいケーキも食べたいのです。2013年は、まだ選ぶ余地もないほどのヴィーガン・チーズしかなく、それも激マズでしたが、今ではスーパーで一角のすべてにヴィーガンコーナーができるほど種類が豊富になりました。そして、十分に美味しくなってきています。

ベジタリアン御用達である、イスラエルが誇る冷凍食品Tivallは、すべての商品に卵を使用していましたが、このヴィーガンブームによって「Vegan Friendly」の商品を次々と販売しています。そして、美味い!

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かつては申し訳なさそうにスーパーで埃をかぶっていた豆乳食品のAlproは、ドヤ顔でコーナーを仕切るようになりました。

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ドミノピザも世界に先駆け、ヴィーガンピザを販売し、カフェもヴィーガンサンドを提供し、ヴィーガンレストランもこの一年で非常に増えました。今では、ヴィーガンメニューがないレストランのほうが、おかしいのでは?と思えるほどのヴィーガン勢力です。

Vega ←これがベスト(ココナッツミルク)。

現在イスラエルでは人口の6%がベジタリアンと言われており、ヴィーガン・ビジネスの中心はテルアビブです。これがただのブームで終了するのかどうかはわかりませんが、一度ヴィーガンやベジタリアンになって、それを数年続けることができると、よほどのことがない限り(健康上の問題など)、肉食に戻ることはないと思います。

私個人としては、過激な活動や、肉を食することを悪とするような過激な論争は、如何なものかと考えますが、動物に痛みを与えること(動物実験)や、無駄な食用、快楽のためだけに殺害(狩り・食用飼育)することが本当に必要なのかは、人間が考え続けなければならない課題だと思っています。

ちなみに、動物実験をしていない商品は、このマークのいずれかが表示されています。

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そんな、レげヴのようには完全ヴィーガンにはなり切れない、臨機応変ベジタリンな今日この頃です。

日本の「(命を)いただきます」の精神を大切にしたいですね。

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テルアビブのバステロ

先日、テルアビブの中心で、ナイフによるバステロがありました。

通勤時間で込み合う7時30分。テルアビブの40番バスに、パレスチナ人男性がナイフを持って乗り込み、運転手を含む13人を殺傷するテロが発生。犯人はその場に偶然居合わせたIPS(the Israel Prison Service)によって拘束されました。Ynet(英語)

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たまたま現場が私の職場のすぐ横であり、その日に限ってバスの運転手が停留所を間違った為に現場のすぐ横に下ろされ、騒然とした状況を見ることとなりました。そばには、ショックを受け取り乱している少女がいたり、救急隊員にケガがないか聞かれたり、特別な朝であったことは、間違いありません。

今回のテロは、犯人である若いパレスチナ人の男性が、TVで見聞きする報道に憤り、何かしてやろうと遠方よりはるばるやってきて、たまたま来たバスに乗りこみ、衝動的に起こした犯行のようです。そして、さすがはイスラエルと言える的確で、英雄的な、二つのテロ対応が話題となっています。

一つは、刺されて重傷を負いながらも安全にバスを停車し、ドアを開けて乗客を逃がそうとした運転手の勇敢さ。発生時は意識不明の重症でしたが、今は容態は安定しているそうです。

もう一つは、たまたま現場近くの裁判所へ行く途中だったIPS(the Israel Prison Service)のチームが、40番バスの後ろについており、バスの不自然な止まり方と、乗客が叫びながら逃げ出す様子から、テロと判断、逃げる乗客を追いかける犯人の足を撃ち拘束する。という、嘘のような本当のヒーロー伝説が起こりました。もし、IPSのチームがそばにいなかったら、負傷者も増え、犯人も逃走していたかもしれません。
Youtube:逃げる乗客と切りつける犯人、それを追うIPS(動画)

毎週のようにバスやレストランでの自爆テロがあった2000年初頭に比べれば、自爆テロは非常に少なくなりました。しかし、最近は見つかりにくいナイフでの殺傷テロが増えてきています。組織的なテロ犯行は、阻止できる可能性もありますが、通り魔的な犯行となると阻止しようがないですね。

この国にいる以上、巻き込まれたくなければ、家から一歩も出るな!それ以外は、何事にも覚悟を持って生きろ、と改めて思う今日この頃です。

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和やかに紡ぐ2015

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気がつけば、もう2014年も終わり・・・

来年は、もう少し頻繁に更新したいものです(反省)。

さて、2014年の私重大ニュースは、夏の紛争と同時進行で、身も心もとり憑かれていた職場を退職し、 晴れ晴れとした転機を決断したことに尽きます。 巷でサイレンが鳴ろうとも、アイアンドームが大活躍しようとも、私にとっての2014年の夏は、 空は広く、青く、高く、目の前に光り輝く世界があると再認識する記念すべき夏でした。

そして、心を癒し、体を鍛え、一回り強くなって2015年を迎えます。 和やかに人と人との出会いを紡ぎながら、穏やで素敵な2015年にしたいものです。

今年も一年ありがとうございました。 皆様にとって、2015年がゆたかで和やかな年でありますように。

ブログ主 keiko

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ユダヤ新年2014

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イスラエルは、ユダヤ歴の新年を迎えました。

一か月以上続いた夏の紛争は、夏の終わりとともに、跡形もなく消え去り、ジョークのネタくらいにしかならなくなりました。いつものことならが、この国の人々の割り切り方には感動すら覚えます。

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さて、今年のユダヤ新年は、週末と連結してGW並の大型連休となりました。私はもちろん、北の果て、第二の故郷、キブツ・ハニタのレゲヴ家にて、身も心もおなか一杯になるまで満喫です。天候も涼しく穏やかな、秋の気配を感じる北の果てで、美味しいものを食べ、ワインを飲み、家族に囲まれ、子供たちに絡まれ?久々に平和な時間を過ごしてきました。というのも、この夏は、転職で私的には大きな変化があり、気が休まる暇が全くなかったのです。(紛争は一切関係なしです)

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あまり頻繁には顔を出さないので、レゲヴの小さな甥っ子たちが、私が到着したとたんに「keiko、僕と一緒にこっち来て」と、小さな手で私の指をつかまれると、照れくさいやら、驚くやらで、子慣れしていない叔母さんは、どう扱っていいものかわからずに、動揺してしまうのです。まぁ、言葉がよく話せない小さな子には、keikoブームはよくあるので、ブームが過ぎれば見向きもされないのはわかっているのですが、やはり、こういう扱いを受けると、胸キュンですよ。

帰りも、私を返したくないと、サンダルを脱がせようとしたり、いかないで~と泣かれたりすれば、悪い気はしませんね。本当に、たまにしか顔を見せない私なのに、子供たちへ私を認識させてくれているレゲヴの家族には、心から感謝です。

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第二の故郷であるキブツ・ハニタで、愛情をたっぷりをもらい、前職場での傷んだ心を癒してもらい、病んだ精神も回復です。さぁ、ラジオ体操の歌を歌いながらジョギングして、心身共に健全な、良いユダヤの新年とするかな・・・と思う、ユダヤ新年の今日この頃。

「新しい朝が来た  希望の朝だ 喜びに胸を開け  大空あおげ」

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アイアンドームの活躍

相も変わらず、報復合戦に明け暮れるパレスチナとイスラエル。そして、悪者扱いが板について離れない強者イスラエルと、被害者ぶってやりたい放題のテロ集団・ハマス・パレスチナ。無知な左の平和主義者は、イスラエルにいじめられて、何て可哀想なパレスチナと騒ぎたてる。ついでに、日本の集団的自衛権も引き合いに出す始末。

さて、イスラエルの経済を担う商業都市テルアビブに、連日ロケットが飛んでくるこの状況、迎撃ミサイル「アイアン・ドーム(Iron Dome)」が大活躍しています。性能良すぎです。こんなに信頼できる頼もしい奴はなかなかいません。自衛するということ、国民を守り、平和を維持するということの現実は、イスラエルでは机上の空論ではないのです。

日本では、当然のことのように、反イスラエル一色の報道。しかし・・・

ハマスが女・子供を楯にし、犠牲者を出して、反イスラエルを報道しやすくしていることを知っているのでしょうか?

そして、多くの国民は戦争なんて望んでいないことを知っているのでしょうか?

イスラエル国内でこの報復合戦を止めようとデモをするアラブ人とユダヤ人がいることを知っているのでしょうか?

今回の紛争の引き金になった、パレスチナ人に誘拐され殺された3人のユダヤの少年たち。その報復にユダヤ人によって誘拐され殺された16歳のパレスチナの少年。双方の家族の苦しみと怒りは、計り知れないほど深い。しかし、だからと言って、それを口実に無差別攻撃するパレスチナも、報復攻撃するイスラエルも愚かです。

この数日、地域差はありますが、テルアビブだけでなく周辺地域も、空襲警報が鳴りやむことはなく、慣れていない人には辛い日々のようです。

そんな中、私はランニングを始めました。時に空襲警報が鳴ろうと、日常は日常として過ごしています。子供がいないせいか、怒りも恐怖もなく、ただ空虚なだけ、空しいだけです。戦争への感情は、2006年の戦争でもう味わい尽くしてしまったからでしょう。

怒りさえない、ただの空虚。救いもなく、無感情に続く非日常のなかの日常。そして、いつものように、多くの命を無駄に失い、俺が勝ったと言いあいながら停戦するのが、イスラエルとパレスチナ・・・こんなものに、勝者はない、より深い苦しみが刻まれるだけ。

空は青く、暑い、そんな紛争中の今日この頃・・

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